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手仕事から生まれた美しい日用品 大久保ハウス木工舎様
秋と言えば、食欲の秋ですね。こんにちは。source storeのSです。食いしん坊な私はキッチン道具にも興味があり、少しずつ気に入ったものを買い足しながら暮らしています。木や竹、土など自然素材のものに惹かれ、日々の家事をラクにしてくれるものや、気持ちを高めてくれる道具が大好きです。今回はsource store 青山店で購入できる「手仕事から生まれた美しい日用品 大久保ハウス木工舎様」についてご紹介します。
■大久保公太郎さんの木のへらとの出会い
長野県で活動されている木工作家の大久保公太郎さん。木工のお仕事を始めて20年ほどの木を知り尽くした作り手さんです。青山店オープン時に大久保さんの木のへらを取扱いさせていただくことになり、お客様にご紹介するため大久保さんについて調べていたところ、自分が欲しくなってしまい自宅用に購入しました。
炒め物もよくするので早速使ってみたところ、全く疲れず効率よく料理がすることができ、道具を変えるだけでこんなに家事がラクになるのか!!と感動したのを覚えています。実際に使って、他の木のへらとの違いをお伝えいたします。
≪プロフィール≫
大久保公太郎(オオクボコウタロウ)様
1979年 長野県松本市出身
2001年 富山大学を卒業
2006年 京都にて木工修行
2011年 上松技術専門校 入校
2012年 「大久保ハウス木工舎」立ち上げ
現在、削って仕上げる手法で調理道具を中心とした実用品を製作
■大久保さんの木のへらの魅力「持ち手」
まずは安定感のある持ち手。料理好きな母親はいつも木のへらを使っていたので、私にとっては馴染みのある道具でした。木のへらは大切な鍋やフライパンにも傷がつきにくいのが安心ですね。他の木のへらはフラットな持ち手が多いですが、大久保さんの製作される木のへらは、持ち手はボリュームがあり木質感が感じられる立体的な形状が魅力です。実際使ってみると手にしっくり馴染み握りやすいのです。すべてカンナで削っているのでいつまでもスベスベと滑らかなままで、料理をしているときも心地よく使えます。
■大久保さんの木のへらの魅力「へらの先端」
よく見ると変わった形をしている先端部分。この形状が他の木のへらにはなかなか見受けられない特徴です。これが食材をつぶしたりする際にちょうど使いやすい形状なのです。挽肉や、野菜などの食材をほぐすときに重宝します。お箸よりも細くなく、他の木のへらのように太くもないため、このサイズがとにかく絶妙に使いやすいのです。小回りがきくので、この木のへら1本があれば様々な料理を仕上げられます。
■大久保さんの木のへらの魅力「へらのカーブ」
お鍋の淵に沿う形をしているへらのカーブ。料理をしていても無駄な力が入らず、疲れ知らずの木のへらです。淵が直角の形状になっていないお鍋なら、ほぼ合います。しっかり食材を返せるので何度もかき混ぜたりすることなく、料理の作業効率もグンと上がります。時短にも繋がりチャーハンもあっという間にできます。
■大久保さんの木のへらの魅力「いつまでも心地よい」
大久保さんの木のへらはすべてオリジナルの鉋で仕上げています。そのため繰り返し使っても毛羽立つことなく、いつまでもすべすべの触り心地です。やすりで削ったものだと使い込むうちにどうしても毛羽立って、へらにキズが入りその箇所から雑菌が入る恐れがあります。大久保さんのへらはいつまでも清潔に使えるのです。
■大久保さんの木のへらの魅力「長く使える道具」
お気に入りの道具は長く愛用したいですよね。私も一度キッチン道具を購入すると何年も愛用しているものが多いです。大久保さんは、毎年、松屋銀座様で開催されている大人気イベント「銀座・手仕事直売所」の目玉作家さんとして出店されています。その際、皆さんがご家庭で愛用している木のへらをお持ちいただくと、どのお店で購入したものでも大久保さんの作品であれば、無償で大久保さん自らお直ししてくれます。なんとも贅沢な時間です。大久保さんが木のへらを見て、使い方の癖など色々お話してくださいます。キレイに保ち、心地よく使えるように今後の使い方やお手入れの仕方まで丁寧に教えてくれます。削りなおしていただいたらまた新たな気持ちで使えるのもよいですよね。私もほぼ毎日のように使っていますが、あまり不自由を感じなかったので持って行かなかったのですが、「年に1回の健康診断みたいなものなので遠慮せず是非持ってきてください」と大久保さんから優しいお言葉をかけてくださいました。今年のイベント中にはなんと150本ほどお直しがあったそうです!これだけでも愛用されている方が多いのがわかりますよね。日々使われている木のへらがまた大久保さんの手によりお直しされたことで皆様とても感動されており、また来年も来ます!!と嬉しそうに満面の笑みで大久保さんに伝え、隣に居合わせた初対面の私にもお直しされた数々のへらを見せてくれて、大久保さんの木のへらの出会いからいろんなお話を聞かせてくださいました。
こういった手仕事のイベントは出展者様と来場者様だけでなく、来場者同士の交流も自然に起こるのが楽しいです。みんな同じ熱量で同じ価値観を持っているのでとても盛り上がります!作り手の大久保さんから直接レクチャーを受けられるなんて貴重な機会です。ぜひ青山店でお買い上げいただいたお客様も、毎年9月に松屋銀座様で開催される「銀座・手仕事直売所」へぜひお出かけください。
■大久保さんの想い
大久保さんは自分の作品を作るために妥協をしません。現状に満足することなく常に進化され続けています。そのためオリジナルの鉋も微調整が欠かせないようで、鍛冶屋さんにオリジナルの刃物を依頼するそう。そこで大久保さんの元に木工作家さんからどこで鉋を作っているか聞かれることも多いそうで、その際にはお願いしている鍛冶屋さんを積極的にご紹介されているそうです。その繋がりで鍛冶屋さんのお仕事も増え、大久保さんもその鍛冶屋さんに継続して刃物の製作をお願いし続けられ、自分も削り続けることができる!というお話を伺いました。利他的なお考えで大変感銘を受けました。自分の製作のことだけでなく、周りの職人も大切にされているお姿、本当に感動しました。
私は大久保さんの木のへらを手に入れてから、仕事から帰って料理するハードルがグーンと下がりました。手仕事なのにどこか合理的で無駄がなく、ここまで使い手に寄り添った木のへらはないのではと感じます。料理の時短になり、とにかくストレスレスなので日々お料理をされる方や、これから新生活を始める方への贈りものとしても喜ばれます。青山店では、木のへらの他、匙もお取り扱いさせていただいております。大久保さんの作品をお探しの方も多くいらっしゃいますので、今後はアイテムも増やしてご紹介する予定で現在製作をお願いしております。また大久保さんの作品の入荷情報についてはInstagramでご案内いたします。一部製品は現在でもご覧いただけますのでぜひ店頭で触れていただけましたら嬉しいです。ご来店、お待ちしております。
大久保ハウス木工舎 木のへら 4,235円(税込)